ぶどう畑のイメージ01
ぶどう畑のイメージ02
ぶどう畑のイメージ03

ぶどうのこと

ぶどうの葉からこぼれる陽の下、収穫間近のぶどう園で、 おそるおそる袋を外す時のどきどき感は言いようもない。

一粒一粒が生命力にあふれて瑞々しく、透きとおった粒がはちきれんばかりに押し合っていて、
子供のころ、久しぶりにあけた宝箱が、お気に入りのものであふれているような、そんな満足感。
(もちろん、優等生ではない房もたくさんあり、がっかりしょんぼり感もおなじだけ)

ぶどうは、くだものの中で唯一ひとの手で形作ることができる。
花が咲きはじめるとすぐに、「房切り」といって花房をちいさく整える。
花が終わり、5ミリほどのちいさなつぶつぶの実になり始めたら、「摘粒」といって房の中の実をバランスよく、
30〜40粒(品種による)だけ残して、つぶつぶを取り除いていく。

その合間合間に、種をなくすためのシャワーをひと房ずつに浴びせ、
つぶつぶがまた少し大きくなったら、バランスを整え、キズのある粒を除き・・・
毎日毎日、気の遠くなるような作業を、ひたすら繰り返していく。

また、余分な枝や梢や葉を落とし、木のもつエネルギーを実に一番届くようにしていく。

ぶどうの実を放っておいたら、長さが30センチをこえる大房になり、まったくおいしくない。
手をかければかけるだけ、甘く、おいしく、きれいな粒、きれいな房の宝石のようなぶどうになる。
だからこそ作りがいがあり、作り手のちからがはっきりと出る。


ぶどうの品種

巨峰(種なし)

ぶどうの代名詞ともいえる、ぶどうの王さまです。
10年ほど前までは、巨峰には種があるのが当たり前でしたが、
今は、食べやすさから種なし巨峰の人気が高くなりました。
ムクノモリでは、種なし巨峰のみを栽培しています。
濃厚でしっかりとした甘み、きっと誰もが懐かしい味です。

ひと房が400〜500gで、大きすぎず、小さすぎず、
一粒一粒が存在感を持つように、
また、木の持つ自然な力を安定させ、
味により深みのある実を付けられるよう育てています。

粒が真っ黒に近いほど、酸味が少なく、甘みが強いものです。
皮は少し厚みがあり、渋みもあるので、
むいて食べることが多いかと思いますが、
皮にはポリフェノールが豊富に含まれているので、
少しもったいない気もします。
たまには皮ごと食べてみて下さい。
房から一粒ずつはずし、洗って冷凍しておいて、
皮ごと巨峰シャーベットとして食べると、渋みも気にならずおすすめです。

ナガノパープル(種なし/皮ごと)

2005年から市場に出始め、
長野県うまれの、希少な種なし品種です。
両親は「巨峰」と「リザマート」
粒が大きく、ひと房が400〜600gになります。

皮が比較的うすく、まるごと食べられるので、
噛んだときに皮がぷちっとはじける食味のよさと、
皮のもつ渋みとわずかな酸味、
果肉の持つ強く濃厚な甘みが口の中で調和し、
おいしさを感じる要素のバランスがとびきり良いぶどうです。
ひと房皮ごと食べると、
ワイン1本分と同等のポリフェノールが取れるとか。
ひとりで一度にひと房食べると、
カロリーもそれなりに多いですが・・・

皮がうすく実が大きいために、栽培はなかなかむずかしく、
裂果(実が割れること)しやすい品種です。
房が多すぎても、大きすぎてもだめ、
実が多すぎても、大きすぎてもだめ、
水が多すぎても、少なすぎてもだめ、と、
わがままなほど、愛着のわくこどものようです。

シャインマスカット(種なし/皮ごと)

2006年に品種登録され、今では絶大な人気を誇る品種です。
粒が大きく、ひと房が400〜500g、
マスカットならではの、さわやかで豊かな、甘い香りを放ちます。
黄色みがかったものほど完熟している証拠です。
種なしで、皮がごく薄く丸ごと食べられ、
果肉はしまって食味がよく、日持ちもよい文句なしのぶどうです。

大粒の実を噛んだときにぷちっとはじける食感、
同時に口いっぱいにひろがるマスカットのさわやかな香りと甘み、
どうぞ想像してみて下さい。

育てやすい品種ではあるものの、
木の元気がよすぎるので、樹勢コントロールに気を使います。
また、一粒一粒が少し縦長のため、
巨峰やナガノパープルのようにきれいな房をかたちづくるには、
もうしばらく修業が必要です。

ただいま生育中のぶどう
(数年後には収穫予定)

品種
クイーンニーナ 赤系
クイーンセブン 赤系
雄宝 白系

土づくりのこと

クローバー

お借りしているぶどう園地は強粘土地質で、保肥力が高いのは優れものですが、
保水力も高いため、ぶどうの栽培には少し水はけが悪いとも言えます。
未熟者には水分コントロールが少々難しく、
この地質を熟知している周りの方々に知恵とお力をお借りしながら、
最適な土づくりを目指しています。

化学肥料や除草剤は使わず、すぐにぼうぼうになる雑草を適度にやっつけながら、
イネ科の植物(ライ麦など)のちからで土を柔らかくしたり、
マメ科の植物(クローバー)のちからで土中の窒素バランスを整えたり、
酵素や納豆菌のちからで善い菌をふやし、
ときには、良いと聞いた有機質肥料をあげてみたり、
日々試行錯誤しながら土を豊かにしていきます。